資産売却には経営を改善するプラス効果があり、ファクタリングもそのひとつです。

企業の財務担当者は、決済日にお金が不足しないようにケアし、不渡りの発生を防ぎ倒産のリスクを回避するため、常に資金の状況を把握し資金残高を予測するようにしています。
ですが、企業における資金は、さまざまな原因・理由から常に大きく変動しているため、資金が必要な時に、資金が枯渇していることもあり得ます。

 

でも、今すぐにでもお金を必要とする不測の事態が起きて、売上代金の入金まで待つ時間の余裕が無い場合、どうすればよいでしょうか。

 

こちらでは、今すぐ資金が必要となったときの資金調達の手段としても活用できる「資産売却」についてご紹介いたします。

 

 

資産売却の概要

売却額の計算イメージ

資産売却とは、商品の在庫やオフィス内の家具、情報機器、事務用品などを中古品として専門の買取業者に買い取ってもらうものです。
最近では、迅速を売りにしている買取業者が増えており、見積もりも買取後の清算も迅速に行ってくれて、金額によっては買取代金を即金でいただけます。

 

この場合の買取業者とは、公安委員会の許認可を受けた”古物商”の資格をもった専門業者であり、買い取った品をリサイクル・リユースしています。
また、古物商とともに産業廃棄物処理の資格も持っていて、中古品の買い取りと同時に不用品の処分を引き受けるワンストップサービスを行っている買取業者もいて、とても便利です。

 

ただ、買取業者の中には、産業廃棄物処理の資格を持たずに不用品の処分を引き受け、手数料を受け取っておきながら、不用品を不法投棄するような悪徳業者もいます。

 

買取業者を選ぶ際は、古物商や産業廃棄物処理業の資格を持っているのか、事前に確認して、安心して任せられる業者を選択するようにしましょう。

 

 

資産売却の効果

資産売却には、経営の安定性・効率性を改善するさまざまなプラスの効果があります。

 

  1. 資金調達:資産の売却によって調達した資金を、運転資金として活用できるようになります。
  2. 資産の維持費用の軽減:資産を保有していることよる維持費がかからなくなり、経費削減に繋げることができます。
  3. 自己資本比率・総資本経常利益率の改善:経営の安定性を示す指標である「自己資本比率」や、経営の効率性を示す指標の「総資本経常利益率」が改善され、会社経営の安定性を高め、金融機関の評価が高まり、融資条件の改善につなげることができます。
  4. 節税効果:建物や工具といった固定資産を売却して減少すると、固定資産税や償却資産税の負担が軽減され、節税に繋げることができます。

 

このように、資産売却には、多くの経営改善効果があるので定期的に検討するのが良いでしょう。

 

 

ファクタリング

固定資産や備品といったモノの売却ではなく、債権という権利を売却して現金を調達する方法もあります。
その代表的なものが「ファクタリング」と呼ばれるもので、企業が保有している売掛金を専門業者(ファクタリング業者)に買い取ってもらう仕組みです。

 

本来、売掛金は回収期日(相手先から売掛金を支払ってもらう期日)に満額を受け取ることができますが、回収期日前に一定の手数料を負担して売掛金をファクタリング業者に買い取ってもらい、当座の資金需要に充てるのがこの仕組みの狙いです。

 

比較的容易に、そして迅速に現金化ができるものとして注目されている仕組みであり、売掛金がある場合の資金調達手段としては大変有効です。

 

自社の事業の内容や規模に応じて、最適な資産売却手段を活用し、経営に役立てていきましょう。

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